書画カメラ(実物投影機)Fシリーズ活用事例

熊本市立城東小学校

【国語 文章の書き方について 1年1 組岩越先生】

授業の概要
文章の書き方を覚える。句点のつけ方を学ぶ。

<先生の手元を映して>



ー授業のポイントー
 先生が実際にノートに書くことで、子どもたち自身のノートと照らし合わせることができます。そのため、スムーズに実際の作業にとりかかれます。

<教科書を映して違いをみつける>


ー授業のポイントー
 下準備をすることもなく気軽に子どもたちが発表の場に立つことができます。
 どのページを開けばよいか迷っている子どもも、実物投影装置で先生が教科書のページを映し出すことによってすぐに気づき、同じページを開くことができます。
 子どもたちと同じノートを使用することによって、書き始めの位置や、手順が一目でわかり、どこに何を書くのかをすぐに理解することが可能です。
 

【算数 学びを活かし話し合おう 3 年1 組安達先生】

授業の概要
箱の長さが24 ㎝で同じボールがすき間なく横に3 つ、縦に2 つ並んでいるときの縦の長さを求める。

<自分自身の図を使って発表をしよう>



ー授業のポイントー
 子どもたちのノートを写すだけなので、新たに先生が黒板へ図を描く必要がなく時間が短縮できます。
 自分自身のノートを映すことで言葉だけではなく、自分で考えた図を使いながら効果的に説明することができています。また、考えがまとまっているノートを使用することで、スムーズに伝えられることができています。
 

【算数「いちご」を掛け算を使って簡単に数えよう 5 年1 組倉岡先生】

授業の概要

並べられた「いちご」の数を掛け算や引き算を使って計算する。

<自分の考えを発表する>


<友達の意見を聴きながら、さらに詳しい説明をする>


ーポイントー

 実物投影装置で映すだけで教室全体にすぐに情報が共有されます。情報が全体に共有されているので、発表者のフォローや異なる意見も言いやすくなります。

 視覚的にわかりやすいため先生の解説が少なく済み、他の子どもたちの発表に時間を費やすことができています。さらに、子どもたちが発表をしている横で、先生が子どもの意見を電子黒板に書き込むことで授業がテンポよく進んでいることがわかります。先生は授業のコーディネーターとして進めていき、子どもたちがメインとして活躍できる授業になっています。


熊本大学 大学院教育学研究科 教職実践開発専攻( 教職大学院) 准教授 前田 康裕

 熊本市では、未来の創り手を育てる教育のために、授業のあり方が大きく変わろうとしています。教師が子どもたちに知識や技能を伝えるというタイプの授業だけではなく、子どもたちが自分たちで考えたことを仲間と共有するというタイプの授業へと広がりを見せはじめているのです。子どもたちが、自分のノートを見せて考えを発表したり、集めてきた資料や実物を見せながら意見を述べたりするといったアウトプット型の授業が確実に増えてきています。こうした学習プロセスの中で、子どもたちは自ら知識や技能を獲得し、思考・判断・表現力を高めていくことになっていくのです。

 そのためのもっとも心強い道具になるのが、この実物投影装置です。まずは教師が日常的に実物投影装置を使っていれば、子どもたちは自然とその方法を学んでいきます。それから次第に子どもたち自身が実物投影装置を使えるようになっていき、お互いに情報を伝え合う学習の道具として位置づけられていくのです。こうした学習をスムーズに展開していくためには、道具そのものが簡単で使いやすいものでなくてはなりません。熊本市が今回導入した実物投影装置はまさにその条件を満たすものであると言えましょう。